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萬象暦 占いシリーズ > 占い入門 > 太陽と月の位置を出す

第1部 東洋の占いの基礎 / 1-7

太陽と月の位置を出す

「あなたの星座」や、占いの月の区切り(節入り)は、太陽や月が空のどこにいるかで決まります。この章では、その位置を電卓で概算します。そこから太陽の星座・節入り・月の星座を読む手順と、境目での注意点を見ていきます。

この記事で分かること
  • 「あなたの星座」や「節入り(占いの月の区切り)」が、太陽の位置からどう決まるか
  • 電卓で太陽と月の位置を出す手順と、2000年1月1日正午を使った途中の値つきの計算例
  • 星座の境目に生まれた人が、概算だけで決めてはいけない理由

星の神が案内します。空の上の太陽と月の住所を、自分の手で出してみる章です。使うのは掛け算・足し算と、sin(サイン)だけです。

計算が苦手な人は、この章を飛ばしてかまいません
自分の星座や月の星座を知るだけなら、萬象暦占いが生年月日から自動で計算します。この章は「占いの数字がどこから来るのか」を自分の手で確かめたい人のための章です。最初の表(何から何が決まるか)だけ読んで、次へ進んでも大丈夫です。
このページの内容

空の上の住所(黄経)

太陽は一年かけて、星空の中を一周するように見えます。その通り道を三百六十度に割り、春分の日に太陽がいる位置を0度として測った角度を黄経 (こうけい)といいます。空の上の「住所」のようなもので、占いで使う星の位置は、ほとんどこれです。

たとえば太陽の黄経が0〜30度なら牡羊座、30〜60度なら牡牛座。三十度ごとに次の星座です。

出したいもの使う天体割り方
太陽の星座太陽30度ずつ十二等分(0度から牡羊座)
節入り
占いの月の区切り
太陽30度ごと(立春は315度、啓蟄は345度、清明は15度…)
月の星座月30度ずつ十二等分

季節の目印の二十四節気は15度ごとですが、占いの月が変わる節入りはそのうち一つおき、30度ごとです(1-6)。

日付の通し番号(通日)を出す

太陽も月も、計算は「基準の日から何日たったか」から始まります。 遠い昔のある日から数えた日付の通し番号を通日(つうじつ)と呼びます。 四柱推命の日柱の出し方(2-3)でも、同じ通日 N を使います。

通日 N の出し方
一月・二月生まれは、年から1を引き、月に12を足しておきます。
A = 年 ÷ 100(切り捨て)、B = 2 − A +(A ÷ 4 の切り捨て)。
N =〔365.25 ×(年+4716)〕+〔30.6001 ×(月+1)〕+ 日 + B − 1524
〔 〕はどちらも小数を切り捨ててから足します
2000年1月1日なら 一月なので年1999・月13として、A=19、B=2−19+4=−13。
〔365.25×6715〕=2452653、〔30.6001×14〕=428。
N = 2452653 + 428 + 1 − 13 − 1524 = 2451545

天体の計算では、ここから基準の日を引いた数 d を使います。

d = N − 2451544 +(時刻 ÷ 24)

時刻は世界時(世界共通の基準の時刻。日本時間より九時間遅い)で入れます。日本時間から九時間引いてください。 日本の正午なら世界時は午前三時なので、時刻は 3 です。 朝九時より前の生まれは引き算がマイナスになりますが、日付は日本の日付のまま、マイナスの時刻をそのまま入れてかまいません(朝6時なら −3)。

以下の sin は、角度を「度」で計算するモード(DEG)で使います。電卓がラジアン(RAD)になっていないか確かめてください。スマホの電卓も、機種によっては横向きにすると sin のボタンが出てきます。sin の中の角度がマイナスや360以上になっても、そのまま計算できます。

太陽の位置

  1. M を出すM = 356.047 + 0.9856003 × d
    一年のうち、太陽がどこまで進んだかを表す角度。360で割った余りにします(0〜360度に収める)
  2. w を出すw = 282.9404 + 0.0000470935 × d
    地球の通り道の向きを表す数。ほとんど変わりません
  3. 足し合わせる太陽の黄経 = M + w + 1.915 × sin(M) + 0.020 × sin(2M)
    sin の二つの項は、季節によって太陽の進む速さが変わる分の補正です。答えも360で割った余りにします
やってみる ── 2000年1月1日 正午(日本時間)
N=2451545、世界時は午前三時なので
d = 2451545 − 2451544 + 3÷24 = 1.125
M = 356.047 + 0.9856003×1.125 = 357.156度
w = 282.9404 + 0.0000470935×1.125 = 282.940(d が小さいのでほぼそのまま)
黄経 = 357.156 + 282.940 + 1.915×sin(357.156) + 0.020×sin(714.312)
   = 640.096 − 0.095 − 0.002 = 639.999 → 360を引いて 280.00度
280.00度は270〜300度なので山羊座。1月1日生まれは山羊座、で合っています。
節入りで見ると、小寒(285度)の手前なので、占いの月はまだ前の月(子の月)です。

月の位置

月は動きが速く、太陽に引っぱられて通り道もゆがむので、補正の項が多くなります。ここでは主な補正のうち六つだけを使います。

  1. 四つの角度を出す(どれも360で割った余りに)
    L = 218.316 + 13.176396 × t (月の平均の位置)
    M = 134.963 + 13.064993 × t (月が地球にいちばん近づく点から、どれだけ回ったか)
    D = 297.850 + 12.190749 × t (月と太陽の離れ具合)
    Ms = 357.529 + 0.985600 × t (太陽の M と同じもの)
    t = d − 1.5(月の式だけ、基準の日が一日半ちがいます)
  2. 補正を足す月の黄経 = L
     + 6.289 × sin(M)
     − 1.274 × sin(M − 2D)
     + 0.658 × sin(2D)
     − 0.186 × sin(Ms)
     − 0.059 × sin(2M − 2D)
     + 0.053 × sin(M + 2D)
やってみる ── 同じ2000年1月1日 正午(日本時間)
t = 1.125 − 1.5 = −0.375
L = 218.316 + 13.176396×(−0.375) = 213.375
M = 134.963 + 13.064993×(−0.375) = 130.064
D = 297.850 + 12.190749×(−0.375) = 293.278
Ms = 357.529 + 0.985600×(−0.375) = 357.159
sin の中で使う 2D = 586.557、2M = 260.127。補正の六つは、順に
+6.289×sin(130.064) = +4.813
−1.274×sin(130.064 − 586.557) = +1.266
+0.658×sin(586.557) = −0.478
−0.186×sin(357.159) = +0.009
−0.059×sin(260.127 − 586.557) = −0.033
+0.053×sin(130.064 + 586.557) = −0.003
合計 +5.574。月の黄経 = 213.375 + 5.574 = 218.95度
218.95度は210〜240度なので蠍座(蠍座の9度あたり)です。
宿曜の生まれ宿は、別の方法で出します
ここで求めた黄経は、春分の日の太陽の位置を基準にしています。インド式の二十七宿は星空そのものを基準にするため、この黄経を27等分しても宿名は当てはまりません。萬象暦占いの生まれ宿は、日本の宿曜道に従い、旧暦の日付から求めています。

どれくらい合うのか

ここに載せた式は、項を減らした簡略版です。 上の2000年1月1日正午の例では、萬象暦の精密な計算(NASAの天体暦に合わせたもの)と比べて、太陽は0.01度、月は0.14度ほどのずれでした(萬象暦は太陽279.99度、月218.81度)。

月は一日に約13度進むので、0.14度は時間にして15分ほどの差です。太陽の0.01度も、時間にすると15分ほど。ずれの大きさは日付によって変わり、もっと大きくなる日もあります。 どちらも小さな差ですが、星座や節入りのちょうど境目の日には、その差で判定が入れ替わります。

星座や節入りの境目の近くに生まれた人は、萬象暦や天文暦(星の位置を日ごとに並べた表)で必ず確かめてください。

惑星まで手計算するのは、現実的ではありません 水星から土星までは、それぞれ別の軌道の数を使い、さらに惑星どうしが引き合うことによる ずれも入ります。項の数は一気に増え、紙と電卓では手に負えません。
西洋占星術で惑星まで読むなら、天文暦か計算ソフトを使ってください。 ただし太陽・月・アセンダント(生まれた瞬間に東の地平線から昇っていた星座。3-9)の三つが読めれば、ホロスコープの骨組みは立ちます。 まずはそこからで十分です。
自分の生まれた日で計算して、答え合わせをする

天体の位置の道具に同じ日時を入れると、太陽と月の黄経が細かい桁まで出ます。計算に使った途中の値(ユリウス日など)も並ぶので、自分の計算と見比べられます。萬象暦占いでは、同じ位置が星座として出ます。

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