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第1部 東洋の占いの基礎 / 1-6

暦と節入り

占いの一年は、元日には始まりません。立春(2月4日ごろ)からです。月の境目も一日ではありません。生まれた年や月の干支は、カレンダーではなく太陽の位置で区切った暦で決まるので、ここを間違えると命式(生年月日から作る八文字の表)そのものが変わってしまいます。

この記事で分かること
  • 占いの一年が立春から始まる理由と、1月〜2月初めに生まれた人が気をつけること
  • 占いの「月」がいつ変わるのか(節入り日)と、自分の生まれ月の見つけ方
  • 生まれた時刻や場所で結果が変わる境目と、流派によって扱いが違うところ

暦の神が案内します。カレンダーの日付を、太陽の位置で区切った占いの暦に置き直す章です。自分の誕生日を横に書いておき、下の節気の表と見比べながら読んでください。

この章でするのは、自分の誕生日が、占いの暦で何年の何月にあたるかを確かめることです。 用意するのは生年月日と、分かれば生まれた時刻と場所だけ。 月の初めの数日や、1月〜2月初めに生まれた人は、とくに注意して読んでください。

三つの暦

太陽暦太陽の位置で一年を決める。いま私たちが使っている暦
太陰暦月の満ち欠けだけで決める。一年が約354日で、季節とずれていく
太陰太陽暦月の満ち欠けを基本に、閏月を入れて季節と合わせる。いわゆる旧暦

東洋の占いは、この三つが混ざって使われています。 四柱推命と九星気学は太陽の動き(節気)を使い、 宿曜は月の動き(旧暦)を使います。 同じ「東洋の占い」でも土台が違うので、生まれ月の扱いも違います。

二十四節気

太陽が空を一周する道を二十四等分したものが、二十四節気(にじゅうしせっき)です。 立春・春分・夏至などがこれにあたります。

大事なのは、二十四節気が「節」と「中」に交互に並んでいることです。 月が変わるのは「節」の日だけで、「中」の日には変わりません。 この「節」の日に入って月が切り替わることを、節入り(せついり)と呼びます。

表の読み方:右端に「〇月に入る」と書かれた行(「節」の行)だけを見てください。 自分の誕生日が、どの「節」の日を過ぎたあとにあるかで、占いでの生まれ月の十二支が決まります。 日付は「ごろ」で、年によって一日ほど前後します。

節気読み節/中おおよその日月の変わり目
立春りっしゅん節2月4日ごろ寅月に入る
雨水うすい中2月19日ごろ
啓蟄けいちつ節3月6日ごろ卯月に入る
春分しゅんぶん中3月21日ごろ
清明せいめい節4月5日ごろ辰月に入る
穀雨こくう中4月20日ごろ
立夏りっか節5月6日ごろ巳月に入る
小満しょうまん中5月21日ごろ
芒種ぼうしゅ節6月6日ごろ午月に入る
夏至げし中6月21日ごろ
小暑しょうしょ節7月7日ごろ未月に入る
大暑たいしょ中7月23日ごろ
立秋りっしゅう節8月8日ごろ申月に入る
処暑しょしょ中8月23日ごろ
白露はくろ節9月8日ごろ酉月に入る
秋分しゅうぶん中9月23日ごろ
寒露かんろ節10月8日ごろ戌月に入る
霜降そうこう中10月23日ごろ
立冬りっとう節11月7日ごろ亥月に入る
小雪しょうせつ中11月22日ごろ
大雪たいせつ節12月7日ごろ子月に入る
冬至とうじ中12月22日ごろ
小寒しょうかん節1月6日ごろ丑月に入る
大寒だいかん中1月20日ごろ

占いの一年は立春から

四柱推命でも九星気学でも、年が変わるのは立春(2月4日ごろ)です。 元日ではありません。

つまり1月1日から2月3日ごろまでに生まれた人は、前の年の干支になります。 2000年1月10日生まれの人の年干支は、2000年(庚辰)ではなく1999年(己卯)です。

立春の時刻まで見ます
立春は「2月4日」と決まっているわけではなく、年によって2月3日だったり5日だったりします。 さらに時刻まで決まっています。たとえば2023年の立春は、2月4日の11時43分でした。 この年なら、同じ2月4日生まれでも、 午前10時生まれは前年(2022年)、午後1時生まれは当年(2023年)の干支になります。 ここは手計算では間違えやすいので、暦の本(万年暦)か、下で紹介する「暦の一覧」で確かめてください。

月の境目は、節入り日

月も同じで、カレンダーの1日には変わりません。 「節」の日(立春・啓蟄・清明・立夏・芒種・小暑・立秋・白露・寒露・立冬・大雪・小寒)に変わります。

たとえば3月の生まれでも、3月1日から啓蟄(3月6日ごろ)の前日までは、まだ寅月です。 啓蟄を過ぎてから卯月になります。生まれ日が月初の人は、必ず確認が要ります。

自分の場合で試してみましょう。たとえば1984年5月20日生まれの人なら、この年の立夏は5月5日なので、それを過ぎた巳月の生まれです。 年は立春を過ぎているので、そのまま1984年(甲子)。この人の命式は、第2部の2-2から実際に立てていきます。

日の境目と時刻

日付が変わるのは午前0時。これは現代の常識ですが、 占いでは「子の刻(23時)から次の日」とする流派があります。 子の刻は、23時から翌1時までの二時間につけた十二支の名前です(1-4 十二支)。

23時から24時のあいだに生まれた人は、この扱いで日柱が一日ずれます。 命式全体が変わるので、影響は小さくありません。

  1. 0時説日付は0時に変わる。23時台生まれは「その日の夜の子の刻」として扱い、日柱は変えない。
  2. 23時説子の刻に入った23時の時点で日が変わる。23時台生まれは翌日の日柱になる。

23時から0時までの一時間は夜子時(やしじ)とも呼ばれ、この一時間の日付をどう扱うかは「夜子時問題」として本ごとに議論されてきました。

地方時のずれ

現在の日本標準時は東経135度を基準にしています。 しかし太陽が真南に来る時刻は、場所によって違います。下の表は経度だけから求めた概算で、均時差(きんじさ。季節によって太陽の進みが早まったり遅れたりする分)は含みません。

表の読み方:生まれた場所に近い都市の「ずれ」を、時計で見た出生時刻に足します(マイナスなら引きます)。

場所経度標準時とのずれ
札幌東経141.4度約 +25分(早い)
東京東経139.7度約 +19分(早い)
名古屋東経136.9度約 +8分(早い)
明石東経135.0度ちょうど0分
福岡東経130.4度約 −18分(遅い)
那覇東経127.7度約 −29分(遅い)

時柱は二時間ごとに変わるので、二十分程度のずれでも境目付近の人は柱が変わります。 東京で午前8時50分生まれの人は、補正すると9時9分となり、辰の刻(7〜9時)ではなく巳の刻(9〜11時)になります。

流派によるちがい 時刻の扱いは、流派によって分かれるところです。
・日の境目 0時説と23時説のどちらの本も広く出回っていて、一つに決まっていません。
・地方時の補正 補正する流派としない流派があります。「生まれた土地の太陽が基準」と考えれば補正すべきですが、「戸籍の時刻で運命が決まっている」と考えれば補正しません。
・サマータイム 日本では1948〜1951年の各年、春から秋に実施されました。実際の適用期間中の出生時刻には一時間の補正が要ります。
この教科書では0時説・地方時補正ありで説明し、 境目に近い場合は両方の命式を出して見比べることを勧めます。
萬象暦占いでの扱い
このサイトの占いは、立春の時刻・節入りの時刻を天文計算で毎回求めています。 年や月の境目に生まれた人でも、正しい柱が出ます。 時柱は、選んだ都道府県の経度で真太陽時(地方時に均時差を加えたもの)に直してから立てています。 出生地が分からないときは、東京の経度で計算します。 日の境目は0時説で、これも直したあとの時刻で見ます。0時前後に生まれた人は、時計の日付と日柱の日付が一日ずれることがあります。
境目の日に生まれた人こそ、暦で確かめる

立春や節入りの前後に生まれた人は、「ごろ」の日付で数えると間違えます。「暦の一覧」で生まれた年と月を選ぶと、その月の二十四節気の日時が分まで並び、年柱と月柱も表示されます。自分の誕生日が節入りの前か後かを、そこで確かめてください。

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