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第2部 四柱推命 / 2-1
生まれた年・月・日・時刻を、それぞれ干支(「甲子」のような漢字二文字の組)に置き換えます。四つの柱、八つの文字。それだけで一生を読もうとするのが四柱推命です。生まれ持った気質と、運の巡りの周期を読む占いです。

暦の神が案内します。ここでは、四柱推命で何が分かるかと、第2部をどう歩けば自分の命式を読めるようになるかを見ます。生まれた時刻が分からなくても、分かる柱から読み進められます。
四柱は、年・月・日・時の四つの柱。推命は、命を推し量ること。 合わせて「四つの柱から、その人の生き方を推し量る」という意味です。
それぞれの柱は、干支(十干+十二支。1-5 六十干支)の二文字でできています。四柱で八文字。 中国では八字(パーツー)と呼ばれます。 この八文字を並べたものを命式(めいしき)といいます。
図の八文字は説明用の例です。この例なら、日柱の上の「丙」がこの人自身です。 丙は太陽にたとえられる干なので(1-3 十干)、「分け隔てなく照らす」という素材を持った人、というところから読み始めます。 残りの七文字がこの丙から見てどういう関係にあるかを、第2部で一つずつ読んでいきます。
実在の日付でいえば、1984年5月20日生まれの人の命式は、年が甲子、月が己巳、日が甲寅です。日柱の上の甲(きのえ)がこの人自身で、甲はまっすぐ伸びる大木にたとえられます(2-5)。この人の命式は、2-14 大運と年運でも例に使います。
使うのは生年月日と、生まれた時刻だけです。 名前も、住んでいる場所も使いません。性別も、大運(十年ごとの運の流れ。2-14)の進み方を決めるとき以外は使いません。
四柱推命は「何が起きるか」ではなく「どういう性質の時期か」を読む占いです。 「来年結婚します」とは出ません。「来年は人と縁のつながりやすい巡りです」までです。 それ以上を断言する読み方は、この占術の範囲を超えています。
| 占術 | 使うもの | 特徴 |
|---|---|---|
| 四柱推命 | 生年月日時 | 生涯変わらない。気質と運の周期を細かく読む |
| 西洋占星術 | 生年月日時と場所 | 実際の天体の位置を使う。場面ごとの読み分けが得意 |
| 九星気学 | 生年月日 | 方位と組み合わせて使う。行動の指針を出しやすい |
| 宿曜 | 生年月日 | 生まれた日の月の位置を使う。人と人との関係の型を細かく読む |
| タロット | その場で引く札 | 生まれではなく「今」を読む。問いを変えれば何度でも訊ける |
四柱推命の命式そのものは一生変わりません。まずは「自分はどういう作りの人間か」を知る道具です。 そこに十年ごと・一年ごとの運(大運・年運)を重ねると、「いまはどんな時期か」も読めます。 ただ、「今日のこの一件をどうするか」のような細かい問いは、その場で引くタロットや易のほうが得意です。
もとは唐の時代(八〜九世紀)の李虚中(りきょちゅう)が、 生年月日の干支から人を占う方法を書き残したのが始まりとされます。 ただしこのときは年の干支を中心に見ていました。
これを大きく変えたのが、宋の時代(十世紀)の徐子平(じょしへい)です。 徐子平は中心を年から日に移し、さらに時柱を加えて四柱としました。 いまの四柱推命はここから始まっています。中国で四柱推命が 子平推命(しへいすいめい)と呼ばれるのは、この人の名前からです。
日本では、江戸時代の文政年間(1818年ごろ)に、仙台藩の儒学者・桜田虎門が中国の古典『淵海子平』を訳して『推命書』として出したのが、確かめられるいちばん古い本とされます。 広く知られるようになったのは明治以降です。「四柱推命」という呼び名は中国の原書には見られず、日本で使われるようになった名前です。