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第1部 東洋の占いの基礎 / 1-1

陰陽

東洋の占いは、ほとんどがここから始まります。陰と陽。世界を二つに分けて見る、という道具です。まず先に言っておくと、これは善と悪の話ではありません

第1部 東洋の占いの基礎

暦の神が案内します。四柱推命・九星気学・宿曜・易。東洋の占いはすべて、この二文字を土台にしています。ここだけは飛ばさないでください。

このページの内容

陰陽は、良し悪しではない

陰陽(いんよう)は、いまから三千年ほど前の中国で生まれた考え方です。 ひとことで言えば、ものごとには必ず二つの側面があるという見方をします。

陽は、明るい・動く・外へ向かう・上がる・熱い。陰は、暗い・静か・内へ向かう・下がる・冷たい。 よく誤解されますが、陽が良くて陰が悪い、ということはありません。 昼が良くて夜が悪いわけではないのと同じです。どちらも要ります。

拡がる縮まる

占いで「陰の年だから悪い」といった説明を見かけたら、それは陰陽の使い方としては雑です。 陰は「静かに内に溜める時期」であって、悪い時期ではありません。

陰陽は相対的なもの

ここが一番大事なところです。あるものが陰か陽かは、絶対には決まりません。 何と比べるかで変わります。

たとえば「昼」は夜に対して陽です。しかし昼の中で比べれば、朝は陽、夕方は陰になります。 手のひらは陰、手の甲は陽。同じ一人の人間でも、外で働いているときは陽、家で休んでいるときは陰です。

「陽の人」「陰キャ」という言い方について
日常語では性格の分類に使われますが、占いの陰陽はそういう固定した属性ではありません。 同じ人でも場面によって陰にも陽にもなります。四柱推命で「日干が陽だから明るい人」と読むのも、 かなり乱暴な読み方です。

陰の中に陽、陽の中に陰

太極図(たいきょくず)を見たことがあると思います。 白と黒が組み合わさった、あの丸い図です。よく見ると、白い部分の中に黒い点があり、黒い部分の中に白い点があります

太極図。陽の中に陰の芽があり、陰の中に陽の芽がある

これは「純粋な陽も、純粋な陰も存在しない」という意味です。 そして極まったものは、必ず反対へ転じます

分かりやすいのが夏至です。一年でいちばん昼が長い日、つまり陽が最も強い日ですが、 その翌日から昼は短くなりはじめます。陽が極まった瞬間に、陰が生まれている。 東洋の占いが「絶頂期こそ用心せよ」と言うのは、この考え方から来ています。

占いのどこで使われているか

四柱推命 ── 十干と十二支

五行(木・火・土・金・水)をそれぞれ陰と陽に割ったものが、十干です。 甲(きのえ)は陽の木、乙(きのと)は陰の木。 「きのえ」は木の兄、「きのと」は木の弟という意味で、兄が陽、弟が陰です。 「えと」という言葉は、この兄弟(え・と)から来ています。

易 ── すべては二本の線から

易では、陽を切れていない線(⚊)、陰を真ん中で切れた線(⚋)で表します。 この二種類を六本積み上げると、六十四通りになります。易の六十四卦は、すべて陰陽の組み合わせだけでできています。

西洋占星術にもある

東洋だけの考え方ではありません。西洋占星術でも十二星座は、 牡羊・双子・獅子・天秤・射手・水瓶が能動(男性星座)、 牡牛・蟹・乙女・蠍・山羊・魚が受動(女性星座)と、二つに分けられています。 呼び方が違うだけで、発想はよく似ています。

流派によるちがい 陰陽そのものの定義に流派差はほとんどありません。争いが起きるのは、 これを人物像に翻訳する段階です。「陽干だから外向的」と読む流派もあれば、 十干の性質と組み合わせて初めて意味を持つとして、単独では読まない流派もあります。 この教科書では後者、つまり単独では性格を決めない立場を取ります。
自分の命式で確かめる

ここで説明した十干・十二支・五行は、萬象暦占いの「人生占い」でそのまま出てきます。生年月日を入れると、あなたの命式が表示されます。無料で、登録は要りません。

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