萬象暦 占いシリーズ > 占い入門 > 格局
第2部 四柱推命 / 2-11
たくさんの星が並ぶ命式を、「この人は何で身を立てる型か」という一つの名前にまとめたものが格局です。たとえば「食神格」なら、つくることや人を楽しませることで立つ型、「正官格」なら、組織のなかで信用を積んで立つ型です。型を決めるのは、生まれた月の十二支(月支)です。
暦の神が案内します。生まれた月の文字一つから、命式全体の型に名前をつける章です。型が分かると、ばらばらに見えていた星が「この人の主戦場」という一つの話にまとまります。
格局(かっきょく)は、命式全体を一つの型に分類したものです。 その人の主戦場はどこかを示します。
財の格なら現実を扱う形、官の格なら組織で立つ形、印の格なら学びで立つ形。 通変星が「部品」だとすれば、格局は組み上がった機械の種類です。
格局は月支から決めます。生まれた月は季節そのもので、 命式のなかでいちばん力が強いからです。
2-9で習った「節入りからの日数で蔵干を一つ選ぶ」手順は、ここでは使いません。上の段に出ているかを先に見るのが、この章と萬象暦の取り方です(日数で選ぶ流派は、下の「流派によるちがい」で触れます)。
たとえば甲の日に、申の月に生まれ、命式の上の段にも庚があれば、庚を採ります。 庚は甲を剋し陰陽が同じなので偏官。したがって偏官格です。
もう一つ、2-1で例にした1984年5月20日生まれの人(日干は甲)で見てみます。月支は巳で、蔵干は戊・庚・丙。年と月の天干は甲と己で、戊・庚・丙はどれも出ていません。そこで本気の丙を採ります。丙は甲が生む火で、陰陽はどちらも陽なので食神。この人は食神格です。
通変星は十種ありますが、格局として立てるのは八種です。 比肩と劫財は自分自身なので、格には取りません(別扱いになります)。
表の読み方:自分の格の行を探し、「芯にあるもの」でその人の核を、「向く形」で力を発揮しやすい場面を読みます。職業名は、力が出やすい場面の例です。
| 格 | 芯にあるもの | 向く形 |
|---|---|---|
| 食神格 | 自然に出る表現、衣食の満ち足り | つくる仕事、食にかかわる仕事、人を楽しませる形 |
| 傷官格 | 鋭い表現、技術、批評眼 | 専門技術、芸術、既存の枠を変える仕事 |
| 偏財格 | 流れる財、人脈、商機 | 商売、営業、人と金を動かす形 |
| 正財格 | 手堅い財、こつこつ積むもの | 経理、実務、信用で積み上げる形 |
| 偏官格 | 重い責任、修羅場を越える力 | 現場の統率、危機対応、勝負どころの仕事 |
| 正官格 | 規律、立場、まっとうな責任 | 組織のなかで信用を積む形、公職 |
| 偏印格 | 独自の発想、専門、直感 | 研究、特殊技能、人と違う角度の仕事 |
| 印綬格 | 正統な学び、知識、守られる力 | 学問、教育、資格で身を立てる形 |
たとえば先ほどの偏官格の人なら、芯にあるのは「重い責任、修羅場を越える力」、向く形は「現場の統率、危機対応、勝負どころの仕事」。 任された責任を引き受ける場面で力が出る型と読むのが入口です。 食神格の1984年生まれの人なら、つくること、人を楽しませることで立つ型です。
生まれた月が日干と同じ五行の力を持つとき、通変星は比肩か劫財になります。比肩・劫財は自分自身なので、ふつうの格の名前にはせず、次の二つの名前で呼びます。
どちらも日干が非常に強い形なので、力を使う先(食傷・財・官殺)があるかが読みの鍵になります。
この二つの決め方は、一般的な定義と萬象暦の扱いで少し違います。
日干が木・火・金・水の人は、たいてい同じ答えになります。建禄にあたる月の本気は、日干と同じ干だからです。 答えが分かれやすいのは、日干が土(戊・己)の人です。土の干は、辰・戌・丑・未の月の本気にもなるからです。
たとえば1990年4月13日生まれの人は、日干が戊、生まれた月の十二支が辰です。辰は戊から見て十二運の「冠帯」(成人の段階)なので、一般的な定義では建禄格になりません。 けれども辰の中の干(乙・癸・戊)はどれも年と月の天干(庚・庚)に出ていないので、萬象暦は本気の戊を採ります。戊は日干と同じ干(比肩)なので、画面には「建禄格」と出ます。 反対に1990年5月13日生まれの人(日干は戊、月は巳)は、一般的な定義なら建禄の月ですが、巳の中の庚が年の天干に出ているので、萬象暦は庚を採って「食神格」と表示します。
画面の格の名前と、この章や2-8の表が合わないときは、どちらの決め方で見ているかを確かめてください。画面の折りたたみ「四柱推命の用語で見ると」には、どの干から取ったか(「月支『辰』の本気『戊』から」など)が出ます。
命式が極端に偏っていると、抑扶の原則(強すぎれば抑え、弱ければ助ける。2-10)が通用しなくなります。 弱いものを助けるより、強いものに従ってしまったほうがうまくいく形です。 これを外格(特別格局)といいます。
表の読み方:真ん中の列が「どんな偏り方の命式か」、右の列がその読みです。化気格の「干合」は、天干どうしが結びつく関係のことです(2-12)。
| 外格 | どういう命式か | 読み |
|---|---|---|
| 従旺格 | 比劫と印ばかりで、日干が極端に強い | 我を通して生きる形。抑えようとすると壊れる |
| 従児格 | 食傷ばかり。日干は弱い | 表現・技術に徹する形。作品や才能が身を助ける |
| 従財格 | 財ばかり。日干は弱い | 現実と金銭に従う形。商才で立つ |
| 従殺格 | 官殺ばかり。日干は弱い | 組織や立場に従う形。責任を引き受けることで伸びる |
| 化気格 | 日干が干合し、別の五行に化す | 本来と違う性質で生きる形。判定が難しく、誤りやすい |
萬象暦占いは、根の有無ではなく、自分を支える力の割合と五行の偏りで判定します。 支える力がごく少ない(17%以下)か、ほぼすべて(83%以上)で、しかも五行が一つに大きく偏った命式だけを従格とします。 従格のときは、偏った側に逆らわず、従う側の五行を用神として読みます。
上の「五行が一つに大きく偏った」は、五行の45%以上が一つに集まっていることを指します。 用神(釣り合いを整える五行)は、従財格なら財と、財を生む食傷・財が生む官殺。従殺格なら官殺と、官殺を生む財。従児格なら食傷と、食傷が生む財。従旺格なら比劫(自分と同じ五行)と印(自分を生む五行)です。 日干を助ける印・比劫は、従旺格以外では忌神(釣り合いをさらに崩す五行)として扱います。
内格を取るときの蔵干の中身は、2-9の表と少し違い、子・卯・酉は本気だけ、午は己・丁、亥は甲・壬の二つを使います。そのため、2-9の表で探すと上の段に出ているように見える干が、萬象暦では候補に入らないことがあります(2-9の折りたたみ)。
月支の蔵干が命式の上の段に一つも出ていない場合、流派によって扱いが分かれます。 月支の本気で取る流派、命式でいちばん強い星で取る流派、「この命式は格が取りにくい」とする流派があります。
この章の手順と萬象暦占いは、本気で取ります。ですから、上の三つの手順を踏めば格は必ず一つ決まり、画面にもいつも格の名前が出ます。 ただしこの教科書では、本気だけで取った格を、上の段にも出ている干で取った格より控えめな手がかりとして読みます(画面の格の名前は、どちらの取り方でも同じように出ます)。1984年の人の食神格もこれにあたります。「つくること、人を楽しませることが向く」を入口にしつつ、用神(2-10)や命式のほかの星と合わせて読んでください。
格局はあくまで読みの手がかりであって、すべての命式を八種に押し込めるためのものではありません。格の名前が自分にしっくりこないときは、無理に当てはめず、通変星と五行の釣り合いから読みます。
萬象暦占いの「人生占い」では、「六つの占い」の四柱推命に、あなたの型が「得意な取り組み方」として日常の言葉で出ます。折りたたみの「四柱推命の用語で見ると」を開くと、格局の名前(従格と判定した場合はその名前)と、どの干から取ったかの理由が出ます。手で出したものと突き合わせてください。無料で、登録は要りません。
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