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第0部 はじめに / 0-2

占いは何をするものか

転職の誘いを受けるか、断るか。あの人に、もう一度連絡するか。考え抜いても決めきれない夜は、誰にでもあります。そんなとき人は、三千年以上も前から、占いに尋ねてきました。占いは人に何をしてきたのか。そして、あなたの迷いにどう使えるのか。このページは、そこから始めます。

この記事で分かること
  • 昔の王が迷ったとき占いに何を尋ね、占いが何をしてきたか
  • 知りたいことに合う占いの選び方
  • 結果を「良いか悪いか・なぜか・次に何をするか」で読むコツ

三千年前の王も、同じように迷っていた

三千年あまり前、古代中国の殷(いん)の王は、迷うたびに骨へ尋ねました。 戦に出るべきか。今夜、雨は降るか。 それだけではありません。妃のお産は無事か。この歯の痛みは、何のせいなのか。

亀の甲羅や牛の骨を火であぶり、入ったひびの形で答えを読みます。 問いは骨に刻まれ、あとで実際にどうなったかまで書き添えたものも残っています。 国を治める王も、家族のことや自分の体のことで、私たちと同じように迷っていたのです。

メソポタミア(いまのイラクのあたり)では、殷よりさらに古くから、月食を国の前ぶれとして読み、粘土板に書き残しました。

日本でも七世紀の後半、朝廷に占いと暦の役所、陰陽寮(おんようりょう)が置かれました。 平安時代の貴族は、吉凶を書き込んだ暦をひらいて日を選びます。 行き先の方角が悪い日には、いったん別の家に泊まり、方角を変えてから出かけました。 方違え(かたたがえ)と呼ばれる習わしです。

こうした占いは、いまも続いています。 令和元年(2019年)、天皇の即位に伴う大嘗祭(だいじょうさい)でも、お供えの米を作る田をどの地方に置くか、亀の甲羅を焼いて決めました。 暦で日を選ぶ習慣も、形を変えて残っています。結婚式に選ばれる大安は、江戸時代の終わりから広まった、比較的新しいしるしです。

国の戦から、家族のお産、祝いの日まで。人は大事なことほど、自分一人の考えだけで決めずに、占いに尋ねてきました。

もっと知りたい方は、付2 占いの年表、12-4 中東の占い、12-1 日本の占い、10-1 六曜へ。

占いがしてきたのは、迷いに形を与えること

骨のひびも、空の星も、暦の吉日も、していることは同じです。
ぼんやりした不安を、一つの問いにする。
その問いに、良いか悪いか、どのくらいかの強弱をつける。
そして、次の一手を選ぶ。

占いは、先の見えない道で見上げる風見(かざみ)のようなものです。 風見は、代わりに歩いてはくれません。 けれど、どちらが追い風で、どちらが向かい風かが分かれば、足は前に出せます。

占いは鏡にもなります。 「今月は勝負に出る時期」と読んで、胸が躍るか、ざわつくか。 その反応に、自分でも気づいていなかった本音が映ります。

ただ、占いは未来を約束するものではありません。 結果で人を決めつけるのではなく、自分の一手を選ぶために使ってください。

では、その風見はどう選び、どう読めばいいのでしょう。ここからは、実際の使い方です。

知りたいことで、選ぶ占いが変わります

占いが読むものは、大きく三つ。生まれ持った傾向、その時期の運、いま抱えている問いです。 転職に迷う夜なら、自分の持ち味は生年月日の占いで、この件そのものはタロットで尋ねられます。

知りたいこと向いている占い使うもの
私はどんな人?四柱推命・西洋占星術・九星気学・数秘術・宿曜生年月日(占術によって生まれた時刻・場所も)
今日・今年はどう動く?上の占術で、今日の暦や星の位置を生まれの星に重ねる生年月日と、占う日
この悩みはどう見る?タロット・易はっきりした一つの問い
私はどんな人?(名前から見る)姓名判断名前の漢字

一人の生年月日で見てみる

たとえば1984年5月20日生まれの人なら、こう出ます(説明用の例です)。

  1. 四柱推命生まれた日の文字は甲(きのえ)。まっすぐ伸びる大木にたとえられ、目標へ一直線に進む人と読みます(2-5)。
  2. 九星気学生まれ年の星は七赤金星。人を楽しませ、場をなごませる持ち味と読みます(4-2)。
  3. 今日の運勢生まれの星に今日の暦を重ねて、「仕事は好調、対人は注意」のように分野ごとの強弱を出します。

占いが違えば、見ている面も違います。違う答えは、同じ人の別の面として重ねて読みます。持ち味の強い人でも、今日は注意と出る日があるのは、そのためです。

結果は「強弱・理由・一手」で読む

結果には、次の三つを探してください。そろえば、暮らしに使えます。

  1. 強弱良いのか悪いのか、どのくらいか。「仕事運は好調」のように、はっきり示されているか。
  2. 理由何を手がかりにそう読んだのか。生まれた日の文字、星の位置、引いたカードなど。
  3. 一手今日できること。仕事運が好調なら、温めていた提案を出す。対人運が注意なら、返事を急がない。

「焦らず、自分らしく」だけでは、誰のどんな日にも当てはまります。何についての話なのかが分かる占いを選んでください。

そして、追い風と気をつけどころを一つずつ持ち帰りましょう。殷の王が骨に結果を書き添えたように、夜に振り返って確かめるのも、占いの楽しみです。

この教科書の書き方(計算と読みを分けて書きます)

生年月日から出す暦や星の位置は、手順どおりに計算すれば誰がやっても同じ答えになります。一方、その結果をどんな言葉で読むかは、占う人や流派によって違います。この教科書では、計算の手順と、伝統的な読み方と、萬象暦が独自に加えた部分を分けて書きます。

「占いは統計だから当たる」と言われることがありますが、統計と呼べるのは、集めたデータと確かめ方が示されている場合だけです。この教科書では、そうした言い方はしません。

まずは今日の運勢で試す

三千年前の王は、骨を焼いて尋ねました。いまは生年月日を入れるだけで、仕事・恋愛・対人・金運・健康・勝負運の強弱と、今日の一手が出ます。迷いを一つ持って、試してみてください。無料で、登録は要りません。

自分の手で数を出してみたいなら、下の 6-2 へ。

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