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萬象暦 占いシリーズ > 占い入門 > 十天体(二)社会天体と世代天体

第3部 西洋占星術 / 3-6

十天体(二)
社会天体と世代天体

木星・土星・天王星・海王星・冥王星は、空をゆっくり動く五つの天体です。同じ時期に生まれた人は、ほぼ同じ星座に並びます。そのかわり、人生のどの場面に入っているかは一人ひとり違います。そこから恵まれやすい場面、苦労して力をつける場面、人と違う発想が出る場面が読めます。

この記事で分かること
  • 木星は「恵まれやすい場面」、土星は「苦労して芯ができる場面」を表すこと
  • 天王星・海王星・冥王星を、星座ではなく「人生のどの場面(ハウス)にあるか」で読む理由
  • 一人分の例(2000年1月1日正午生まれ)で、遅い五つの天体を読む手順
  • 二十九歳前後の節目(土星が生まれた位置に戻る時期)の話

星の神が案内します。遠くの星ほどゆっくり動きます。一人ひとりの性格より、人生の長い流れと、同じ時代に生まれた人たちの共通点を映します。

遅い星は「どの場面にあるか」で読みます

前の章(3-5)の五つは速く動くので、星座そのものに人による違いが出ました。 この章の五つは遅いので、同じ年に生まれた人は、ほぼ同じ星座になります。

それでも、図の上のどの場面の部屋に入っているかは、生まれた時刻と場所で一人ひとり違います。 人生の場面を十二に分けた部屋を「ハウス」と呼びます(仕事、恋愛、家庭など。3-7)。 遅い五つは、このハウスと、速い五つの天体との角度(3-8)を中心に読みます。

何を表すか天体主に読むところ
その人らしさ
(個人天体)
太陽・月・水星・金星・火星星座もハウスも読む(3-5)
社会との関わり方
(社会天体)
木星・土星ハウスを重く見る。星座は一年〜二年半ほどで変わる
時代の空気
(世代天体)
天王星・海王星・冥王星ハウスと、ほかの天体との角度で読む
このページの例(説明用の架空の人)
2000年1月1日の正午に、東京で生まれた人(3-5と同じ人)。萬象暦で出すと、遅い五つは次のとおりです。 木星 牡羊座・1ハウス/土星 牡牛座・1ハウス/天王星 水瓶座・11ハウス/海王星 水瓶座・10ハウス/冥王星 射手座・8ハウス。

木星と土星 ── 社会との関わり方

速い五つと、ほとんど動かない三つの中間です。生まれ年が近ければ星座が同じことも多いのですが、 どの場面の部屋に入るかで、恵まれる場所と苦労する場所がはっきり分かれます。 この二つをまとめて「社会天体」と呼びます。

♃ 木星 ── 広がり・恵み

空を一周する時間約12年
一つの星座にいる期間約1年

その人が自然に恵まれる場面です。無理をしなくても道が開ける場所、周りが手を貸してくれる場面。明るい見通しと、成長を受け持ちます。

ただし、広がることは締まりがなくなることでもあります。木星の場面では、つい大風呂敷を広げがちです。次の土星と組にして見ると、ちょうどよい加減が分かります。

♄ 土星 ── 責任・時間をかけて作るもの

空を一周する時間約29年半
一つの星座にいる期間約2年半

その人がいちばん苦労する場面です。簡単には手に入らない場所、時間をかけて身につけるもの。古い占星術では「凶星」とされましたが、いまは苦労した分だけ、その人の芯ができる場所と読みます。

例の人なら
木星も土星も1ハウス(自分自身・第一印象の部屋)にあります。自分から前に出る場面で恵まれ(木星)、同時にその場面で鍛えられる(土星)人です。 若いうちは「自分をどう見せるか」に慎重で時間がかかりますが、積み重ねた分だけ、堂々とした存在感が育っていきます。
二十九歳前後の節目(サターン・リターン)
土星は約二十九年半で空を一周し、生まれたときの位置に戻ってきます。二十九歳前後と五十九歳前後がその時期で、進路や生き方を問い直す大きな節目と読みます。この「土星が戻ってくる時期」を、サターン・リターンと呼びます。「三十歳の壁」をこれで説明する占い師もいます。今の空を重ねて読む方法は3-12で扱います。

天王星・海王星・冥王星 ── 時代の空気

ここから先の三つは、同じ年ごろに生まれた人がみな同じ星座になります。 星座は「その世代の空気」として受け取り、一人ひとりを読むときはどのハウスにあるかと、速い天体との角度を見ます。 この三つを「世代天体」と呼びます。

♅ 天王星 ── 変化・人と違う発想

空を一周する時間約84年
一つの星座にいる期間約7年

その人が常識から外れる場面です。突然の変化、決まった枠を壊す力、人と違う発想。1781年に見つかった天体で、アメリカ独立やフランス革命の時代に重なったことから、革命の星とされるようになりました。

♆ 海王星 ── 夢・あこがれ・境目があいまいになるところ

空を一周する時間約165年
一つの星座にいる期間約14年

その人が夢を見る場面です。芸術、祈り、あこがれ、そして思い込み。海王星のある場面では、自分と他人、理想と現実の境目があいまいになります。良く出れば見返りを求めない献身や豊かな想像力、悪く出ればごまかしや現実逃避です。どちらに出るかは、ほかの天体との角度で読みます。1846年に見つかりました。

♇ 冥王星 ── とことん・生まれ変わり

空を一周する時間約248年
一つの星座にいる期間約12〜30年

その人が極端になる場面です。いったん壊して、作り直す。中途半端では済まない領域です。1930年に見つかりました。

冥王星は2006年に天文学では「準惑星」に分け直されましたが、占星術では今も十天体の一つとして使います。天文学の分類と、占いの星の意味づけは、もともと別のものだからです。同じ理由で、太陽と月も占星術では「天体」に数えます。

例の人なら
2000年に生まれた人は、ほぼ全員、天王星と海王星が水瓶座、冥王星が射手座にあります。ここは世代の共通点なので、一人ひとりの性格の違いとしては読みません。 違いが出るのはハウスです。この人は、天王星が11ハウス(仲間・これから)で、友人や仲間の集まりで型破りな役を担う人。 海王星が10ハウス(仕事・社会での立場)で、仕事に理想やあこがれを持ち込む人。ただし役割の線引きがあいまいになりやすいので、引き受ける範囲は言葉で確かめておくと安心です。 冥王星が8ハウス(深い分かち合い)で、深く結びついた相手とは、中途半端な関係でいられない人です。
流派によるちがい 天王星から先を使うかどうかで立場が分かれます。 古い形を守る伝統占星術は、目で見える土星までの七つ(太陽・月と五つの惑星)だけを使います。 現代占星術は十天体すべてを使い、さらに小さな天体(キロン、セレスなど)や、計算で出す点(感受点)を加える流派もあります。
この教科書と萬象暦は十天体を標準とし、感受点とキロンは3-9で別に扱います。
自分の遅い五つの部屋を確かめる

萬象暦占いの「人生占い」で、生年月日と出生時刻を入れ、「六つの占い」の「西洋占星術」を開きます。「星の位置と角度のデータ」を開くと、十天体の星座と、どのハウスにあるか(人生のどの場面か)が表で出ます。この章の木星・土星と、天王星・海王星・冥王星の部屋を確かめてみてください。出生時刻がないとハウスは出ません。無料で、登録は要りません。

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