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第3部 西洋占星術 / 3-5

十天体(一)
個人天体

太陽・月・水星・金星・火星の五つは、空を速く動く天体です。同じ年に生まれた人どうしでも位置がばらけるので、その人らしさがいちばんよく出ます。このページでは五つの受け持ちと、読みの中心になる太陽(目指す自分)と月(素の自分)の違いを見ていきます。

この記事で分かること
  • 太陽・月・水星・金星・火星が、性格のどこ(目指すもの・気持ち・話し方・好み・行動)を受け持つか
  • 「雑誌の星座占いがあまり当たらない」と感じるわけ ── 太陽と月の星座のずれ
  • 一人分の例(2000年1月1日正午生まれ)で、五つの天体を読む手順
  • 太陽・月・アセンダント(第一印象)の「三つの顔」の見方

星の神が案内します。速く動く五つの星に、その人らしさがいちばん出ます。自分の五つの星座を並べると、性格の見取り図ができあがります。

速く動く星ほど、人による違いが出ます

星座(占星術では「サイン」とも呼びます。3-3)を移る速さは、天体ごとにまったく違います。 月は二日半ほどで次の星座へ移りますが、冥王星は一つの星座に二十年ほど留まります。 つまり冥王星の星座は、同じ年ごろに生まれた人でみな同じです。

だから一人ひとりの性格を読むときは、速く動く五つを中心に見ます。 この五つをまとめて「個人天体」と呼びます。ゆっくり動く残りの五つは、次の3-6で扱います。

天体受け持つことひとことで
☉ 太陽目指す自分。生き方の芯こうなりたい
☽ 月素の自分。気持ちと、安心できる条件ほっとする
☿ 水星考え方と話し方どう考え、どう言うか
♀ 金星好み・恋愛・楽しみ何に惹かれるか
♂ 火星行動・怒り方・競い方どう動くか
このページの例(説明用の架空の人)
2000年1月1日の正午に、東京で生まれた人。萬象暦で出すと、五つの天体は太陽 山羊座・月 蠍座・水星 山羊座・金星 射手座・火星 水瓶座です。以下、天体ごとに「この人なら」を添えていきます。

☉ 太陽 ── 目指す自分

空を一周する時間約1年
一つの星座にいる期間約30日

その人が向かっていく方向です。生まれつきの姿というより、これから育てていくものを表します。雑誌やテレビの星座占いが使っているのは、この太陽の星座です。

若いうちは太陽らしさが表に出にくく、年を重ねるほど太陽の星座らしくなると読みます。

例の人なら 太陽は山羊座。目指すのは、時間をかけて高いところまで登る生き方です。目標を決めたら、地道に積み上げていきます。

☽ 月 ── 素の自分・気持ち

空を一周する時間約27日
一つの星座にいる期間約2日半

気を抜いたときに出るほうです。安心できる条件、機嫌が悪いときの出方、育った家の空気。本人より、近くにいる人のほうがよく知っている部分です。

太陽と月の星座が違うと、外と内がずれます
太陽が射手座で月が蟹座なら、外では大らかに振る舞いながら、内側では家と安心をとても気にしています。雑誌の星座占い(太陽の星座)がしっくりこない人は、月の星座の説明を読むと「こっちが私だ」と感じることがあります。

例の人なら 月は蠍座。表には出さなくても、好き嫌いを奥底で強く感じる人です。太陽(山羊座)の「地道に登る顔」の下に、深く熱い気持ちを持っています。

☿ 水星 ── 考え方・話し方

空を一周する時間約1年
一つの星座にいる期間約15〜60日

頭の使い方と、話し方です。早口か慎重か、感覚でつかむか順序立てるか、話がまとまるか広がるか。水星は太陽から大きく離れない天体なので、太陽と同じ星座か、その隣の星座にしか入りません。

「水星逆行」とは
年に三、四回、水星が空を逆向きに進んで見える期間があります。地球と水星の進む速さの差で、そう見えるだけです。占いでは「連絡や移動の行き違いが起きやすい時期」と読むのが定番で、予定や宛先を多めに確かめる目安に使えます。

例の人なら 水星も山羊座。結論から、現実的に話す人です。話はきちんと順を追って組み立てます。

♀ 金星 ── 好み・恋愛・楽しみ

空を一周する時間約1年
一つの星座にいる期間約1か月(逆向きに見える時期が重なると四か月ほど)

何を好み、何を心地よいと感じるかです。恋愛での振る舞い、美しいと思うもの、お金の使い方。「何が欲しいか」より「何に惹かれるか」を表します。

月と比べると分かりやすくなります。月は安心するもの、金星は楽しむもの。月は家に帰りたい気持ち、金星は出かけたい気持ちです。

例の人なら 金星は射手座。遠くの世界、旅、知らないことを学ぶ時間に惹かれます。恋愛でも、縛り合うより一緒に出かけられる相手が心地よい人です。

♂ 火星 ── 行動・力の出し方

空を一周する時間約2年
一つの星座にいる期間約45日〜7か月

どうやって力を出すかです。怒り方、競い方、欲しいものへの向かい方。瞬発力で押すのか、じわじわ攻めるのか、力の出し方の癖がここに出ます。

火星は「怒りっぽさ」の星と読まれがちですが、火星がなければ何も始まりません。大事なのは、その力の使い道を持っていることです。

例の人なら 火星は水瓶座。仲間のため、筋の通ったことのためなら動く人です。人と同じやり方より、自分で工夫したやり方で力を出します。

昔の呼び方「吉星・凶星」

古い占星術では、天体に吉と凶の格を付けました。木星が大吉星、金星が小吉星、土星が大凶星、火星が小凶星です。古い本や、ほかの占いの話ではこの言い方がよく出てくるので、言葉として知っておくと便利です。

いまの占星術では、火星を攻める力、土星を形にする力と読み替えることが多く、凶星があるから不幸になる、という読み方はしません。

太陽・月・アセンダントの三つの顔

性格を読むとき、最初に見るのがこの三つです。アセンダントは天体ではなく、生まれた瞬間に東の地平線から昇ってきていた星座で、第一印象を表します(くわしくは3-9)。出生時刻が分からないと出せません。

太陽目指している自分。人生をかけて育てるもの
月素の自分。気を抜いたときに出るもの
アセンダント他人から見た第一印象。外向きの顔

三つの星座が同じ仲間(火・地・風・水の四つのグループ。3-3・3-4)ならまとまりのある人、 ばらばらなら場面によって印象が変わる人と読みます。

例の人なら
太陽 山羊座(地)、月 蠍座(水)、アセンダント 牡羊座(火)。三つとも仲間が違うので、場面で顔が変わる人です。 初対面では、はっきりして元気な人(牡羊座)。仕事では、地道に積み上げる人(山羊座)。心を許した相手には、深い気持ちを注ぐ人(蠍座)。 「最初の印象と、付き合ってからの印象が違うね」と言われやすいのは、この三つのずれから来ている、と読みます。
自分の五つの星座を出してみる

萬象暦占いの「人生占い」で生年月日を入れ、「六つの占い」の「西洋占星術」を開くと、いちばん上に太陽と月の星座と、その読みが出ます。出生時刻も入れると、アセンダント(第一印象)の読みも並びます。水星・金星・火星の星座は、その下の「星の位置と角度のデータ」を開くと表で見られます。例の人(2000年1月1日12時・東京都)を入れれば、このページと同じ星座が出ます。無料で、登録は要りません。

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