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第7部 タロット / 7-1

タロットとは

知りたいことを一つ決めて、七十八枚のカードから引き、出た絵の意味で「いま」と「次の一手」を読みます。生年月日は使いません。問いを変えれば、何度でも訊けます。そしてもとは占いの道具ではありませんでした。

この記事で分かること
  • タロットで何ができるか(問いを決めて引き、札の意味で答える)と、簡単な例
  • 七十八枚の内訳と、最初は二十二枚だけ覚えればよい理由
  • 遊びのカードが占いになった歴史と、この第7部を読む順番
第7部 タロット

札の神が案内します。タロットは、訊きたいことを一つ決めて引く占いです。生年月日は要りません。まず二十二枚の絵札を知れば、一枚引きですぐに試せます。

まず、どんな占いか

  1. 問いを一つ決める「明日のプレゼンはどうなる?」「あの人とどう関わるとよい?」のように、具体的に一つ。
  2. 混ぜて、引く一枚だけでも占えます。
  3. 出た札の意味を、問いに当てはめる札が明るいか重いかで答えの強さが分かり、絵の意味から「次にどうするか」が読めます。
たとえば(説明用の例)
「明日のプレゼンはどうなる?」と訊いて、太陽の札がまっすぐ(正位置)出たとします。 太陽は、成功と喜びを表す、七十八枚のなかでもいちばん明るい札の一つです。
つまり答えは「強い追い風。準備してきた力を、遠慮せず前に出すほど良い反応が返ってくる」。 反対に、突然の変化を表す厳しい札「塔」が出たら、答えは「強い向かい風。予定どおりにいかない前提で、資料の予備や説明の順番の入れ替えを用意しておく」と読みます。
萬象暦の画面では、この強さが★の数で出ます。一枚引きなら、太陽は★5(いちばんの追い風)、塔は★1(いちばんの向かい風)です。

このように、札の名前と絵を知れば、答えの強さと次の一手が分かります。札ごとの意味は7-2から見ていきます。

始まりは遊戯用のカード

タロットが最初に現れるのは十五世紀の北イタリアです。 ミラノやフェラーラの宮廷で、タロッキという トランプ遊びに使われていました。

現存する古い例には、十五世紀半ばのヴィスコンティ家に関わるカードがあります。ヴィスコンティ・スフォルツァ版は1450年以降に作られた手描きの豪華なカードです。これらが当初、占い用に作られたという記録はありません。

占いになったのは十八世紀末

タロットを占いに使う記録が現れるのは、1780年代のパリからです。

きっかけはクール・ド・ジェブランという学者が、 1781年に「タロットは古代エジプトの叡智を伝えるものだ」と書いたことでした。 この説には根拠がありませんが、大きな影響を与えました。

その後、エッティラという占い師が占い用の解釈を体系化し、 タロット占いが商売として成立します。

「古代エジプト起源」は誤りです
ジェブランがこれを書いた時点で、ヒエログリフはまだ解読されていませんでした (ロゼッタストーンの解読は1822年)。
つまりエジプトの文書を読んで言ったのではなく、想像で書いたのです。 それでもこの説は魅力的だったため、いまも本や講座で語られ続けています。
タロットの歴史は約六百年(遊戯として)、約二百五十年(占いとして)です。

いまの標準 ── ウェイト版

現在もっとも使われているのは、1909年に出た ライダー・ウェイト版(ウェイト・スミス版)です。

魔術結社「黄金の夜明け団」のアーサー・エドワード・ウェイトが監修し、 パメラ・コールマン・スミスが絵を描きました。

特徴は、日常の出来事を表す五十六枚(小アルカナ。すぐ下で説明します)の数の札にも場面を描き、読みの手掛かりにしたことです。以前にも絵のある数札の例はありますが、ウェイト・スミス版の図柄は後の占い用デッキに大きな影響を与えました。

絵があることで意味を覚えやすくなり、 タロット占いが一気に普及しました。いまのタロットの標準は、 百年ちょっと前に作られたものです。

七十八枚の内訳

七十八枚は、人生の大きなテーマを描いた二十二枚(大アルカナ)と、日常の出来事を描いた五十六枚(小アルカナ)に分かれます。小アルカナはさらに、トランプのマークのような四つの組(スート)に分かれています。

区分枚数内容読み
大アルカナ22枚愚者から世界まで。番号と名前がついた絵札人生の大きな流れ、避けられない出来事、本質
小アルカナ56枚4つの組(スート)× 14枚(1〜10の数札と、人物の札4枚)日常の出来事、具体的な状況、細部
まず大アルカナ二十二枚だけ覚えてください
七十八枚を一度に覚えようとすると、たいてい途中で息切れします。
大アルカナ二十二枚だけで占うのは正当な方法で、 実際にそうしている占い師も大勢います。
小アルカナは、四つの組の性格(ワンド=意欲、カップ=気持ち、ソード=考え、ペンタクル=お金や体)と数の意味を 組み合わせれば導けるので、五十六枚を暗記する必要はありません(7-5)。

他の占いとの違い

四柱推命・占星術生年月日から、その人の生まれ持った性質を読む。生年月日は一生変わらない
タロットその場で引いた札から、いまの状況を読む。問いを変えれば何度でも訊ける

その場で訊いて答えを出す点では、易(銭を投げて出た形で答える中国の占い。第8部)とよく似ています。違いは、 易が言葉で答えるのに対し、タロットは絵で答えること。

絵は言葉より解釈の幅が広く、読み手によって答えが変わりやすい。 これは弱点でもあり、強みでもあります。 引いた本人が絵を見て、自分で何かに気づくことがあるからです。

同じ札も、置かれた位置で読み分ける

何枚か並べて引くときは、置く場所ごとに「いまの状況」「邪魔しているもの」「味方になるもの」といった役目(位置)を先に決めます(7-14)。同じ札でも、置いた場所によって読み方が変わります。

下は、仕事の問いで、まっすぐ出た「太陽」を三つの位置に置いたと仮定した比較です。位置の名前は、萬象暦の五枚引き(共通の並べ方)と同じ「現状・障害・助け」にしています。

太陽の正位置

現状に出たら

成果や喜びを分かち合える追い風。いま力を発揮しやすい点に目を向けます。

同じ太陽の正位置

障害に出たら

成功への期待が強すぎる、または明るさを生かしきれていない点が焦点。明るい札でも、この位置では「妨げ」として読みます。

同じ太陽の正位置

助けに出たら

喜びや成果を分かち合える人や場が、味方になってくれます。できたことを隠さず伝え、力を借りて。

説明用の例:実際に三枚とも引いた結果ではありません。読むときは、問い → 位置 → 札 → 向き(正位置・逆位置)の順に確かめます。

学ぶ順番

  1. 大アルカナ二十二枚7-2から7-4。ここだけで一枚引きが試せます
  2. 小アルカナ7-5から7-10。四つの組と数の意味で、五十六枚を導きます
  3. 正位置と逆位置7-11。逆さまに出た札の読み方。明るい札は逆さで「注意」に、重い札は逆さで重さが抜けることが多い
  4. 引き方7-12から7-15。一枚引きから、三枚、十枚へ
  5. 読みを組み立てる7-16。ばらばらの意味を一つの話にする

早く試したい人は、7-4まで読んだら7-11と7-13(一枚引き)へ進んでも大丈夫です。小アルカナは、あとから読んでも間に合います。

一枚引いてみる

萬象暦占いのタロットでは、占う内容を十種類から選び、一枚・三枚・五枚・十枚のどれかで引けます。正位置・逆位置も出ます。無料で、登録は要りません。

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