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第3部 西洋占星術 / 3-1

西洋占星術とは

あなたが生まれた瞬間、空のどこに太陽や月や星があったか。それを一枚の円盤に写し取ったものがホロスコープで、その図から性格や人生の傾向を読むのが西洋占星術です。暦の記号ではなく、実在の天体の位置を計算して使うのが特徴です。

この記事で分かること
  • 雑誌の「星座占い」と、本格的な西洋占星術は何が違うのか
  • 生まれた日・時刻・場所から、何が分かるのか(性格の多面性、力が出る場面、時期)
  • この先の章を、どの順番で読めばよいか
第3部 西洋占星術

星の神が案内します。星座占いで知っている自分の星座は、入口にすぎません。生まれた瞬間の空全体を読むと、場面ごとに違う自分の顔が見えてきます。この教科書の第1部(陰陽や五行など、東洋の占いの基礎)は飛ばして、ここから読み始めて大丈夫です。

雑誌の「星座占い」とは違います

まずここを押さえてください。テレビや雑誌の十二星座占いは、 太陽がどの星座にあったかだけを見ています。 西洋占星術で使う情報の、ほんの一部です。

星座占い太陽の位置だけ。生年月日で決まる。十二通りしかない
西洋占星術十個の天体+人生の十二の場面(ハウス)+天体どうしの角度(アスペクト)。生年月日と時刻と場所が要る。事実上、同じものは二つとない

「星座占いは当たらない」と感じる人が多いのは当然で、 八十億人を十二種類に分けているからです。 ホロスコープ全体を使えば、話はまったく変わります。

たとえば、8月10日生まれの人なら
星座占いでは獅子座です。これは「生まれた日に、太陽が獅子座の位置にあった」という意味です。
ところが同じ日の月は、生まれた年によって、十二星座のどこにあってもおかしくありません(月は二日半ほどで次の星座へ移ります)。月は気持ちの癖や、安心できる条件を表します。
「獅子座なのに、家では控えめ」と感じるなら、その顔は月の星座が表しているのかもしれません。こうした違いを読み分けられるのが、西洋占星術です。

いつ、どこで生まれたか

今から四千年ほど前(紀元前二千年紀)のメソポタミアで、神官が毎晩の天体の動きと地上の出来事を 粘土板に記録し続けたのが始まりです。当初は国家の占いで、 王と国の運命だけを見ていました。

個人のホロスコープが現れるのは紀元前五世紀ごろ。 そしてギリシャで体系として組み直されます。 星座の十二の区分、人生の場面の十二の区分、天体どうしの角度の読み方 ── いまの西洋占星術の骨組みは、このとき整えられました。

二世紀のプトレマイオス『テトラビブロス』が古典となり、 以後千五百年、ヨーロッパの占星術の教科書であり続けました。 当時の占星術は天文学と同じもので、大学で教えられる正規の学問でした。 ケプラーもガリレオも、占星術の仕事で収入を得ています。

占星術と天文学が分かれたのは、意外と最近です
十七〜十八世紀の科学革命までは、両者は同じ学問でした。 星の位置を計算する技術(天文)と、その意味を読む技術(占星)が、 一人の人間の中で同居していたのです。
分かれたあと、天文学は科学として発展し、占星術は科学の外へ出ました。 ただし計算の部分は、いまも天文学の成果をそのまま使っています。

何を見て、何が分かるのか

必要なのは生年月日・生まれた時刻・生まれた場所の三つです。 場所が要るのは、同じ瞬間でも、地上のどこにいるかで 空の見え方が変わるからです。 時刻が分からなくても、生年月日だけで読める部分はたくさんあります(3-16)。

図の上では、次の四つを組み合わせて読みます。左の列がその意味、右の列が専門の呼び名です。まずは左の列だけ覚えれば十分です。

何を表すか専門の呼び名
何が働くか。意志・感情・考え・愛情・行動など天体(十個)
その働きが、どんな色合いで出るかサイン(十二星座)
その働きが、人生のどの場面で出るかハウス(十二の部屋)
天体どうしが、助け合うか、ぶつかるかアスペクト(角度)

読み方は、この四つを一文に組み立てる作業です。 たとえば「火星が(何が)、牡羊座で(どんな色で)、十ハウスにあって(どの場面で)、太陽と重なる(どう働くか)」というふうに。

これを普段の言葉に直すと、「行動する力が、まっすぐ勢いよく、仕事の場で、その人らしさと一体になって出る」。 つまり「仕事では、考えるより先に動いて道を開く人」という読みになります。 専門の言葉は、この一文を短く言うための道具です。

四柱推命との違い

四柱推命は、生まれた年・月・日・時刻を暦の記号に置き換えて読む、中国で生まれた占いです(第2部)。どちらも生まれた瞬間を使いますが、使う材料が違います。

四柱推命暦の記号(干支)を使う。実際の空は見ない。生まれ持った気質と、十年ごとなどの運の波を追いやすい
西洋占星術実在の天体を使う。仕事・恋愛・家庭など、人生の場面ごとに読み分けやすい

同じ人でも、二つを並べると別の角度から光が当たります。どちらが優れているという話ではなく、知りたいことに合わせて選べばよい、ということです。

これから学ぶ順番

  1. 円盤の見方を覚える何が描かれているのかを知ります(3-2)。
  2. 十二サインを知るそれぞれの色合いです(3-3、3-4)。自分の星座から読んでもかまいません。
  3. 十天体を知る何が働くのかです(3-5、3-6)。
  4. 十二ハウスを知るどの場面で出るのかです(3-7)。
  5. 角度を読む天体どうしの関係です(3-8)。
  6. 組み立てる読む順番を覚えます(3-11)。
流派によるちがい 西洋占星術にも系統があります。現代占星術(心理的な読みを重視)と 伝統占星術(中世までの技法を復元する)が二大潮流です。
この教科書は、現在もっとも広く使われている現代占星術の枠組みで説明し、 伝統派との違いが大きいところでは注記します。
自分のホロスコープを出してみる

萬象暦占いの「人生占い」で生年月日・時刻・場所を入れると、太陽・月・アセンダント(第一印象の星座)の読みと、生まれた瞬間の空を写した円盤の図が出ます。このページの説明と見比べながら読めます。無料で、登録は要りません。

人生占い をひらく 計算室で数字を確かめる(天体の位置・円図・検証)