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第9部 姓名判断 / 9-5

熊崎式と
その他の流派

昭和初期に姓名判断を広めた熊崎健翁(くまさきけんおう)の数え方を、熊崎式と呼びます。熊崎式では、部首を元の字の画数で数えます。さんずい「氵」は3画ではなく、「水」の4画。この一つの決まりで、多くの名前の数が変わります。

この記事で分かること
  • 「氵」を4画と数えるような、熊崎式の部首の数え方と、その理由
  • 主な流派の違いと、名前のしるべの「熊崎式」がどの数え方か
  • 数え方によって答えが割れる名前を、どう読めばよいか

数の神が案内します。ここでは、部首を元の字で数える熊崎式の決まりを表で覚え、「渡辺健太」という名前で、数え方ごとに数がどう変わるかを見ます。自分の名前の字に、さんずいやくさかんむりがないか確かめながら読んでください。

部首を元の字で数える

漢字の部首は、多くが元の字を省略した形です。 熊崎式は、その元の字の画数で数えます。

表の読み方:自分の名前の字に左端の部首が入っていれば、熊崎式では、その字が右端の「差」の分だけ多い画数になります。 「渡」ならさんずいで+1(12画→13画)、「辺」ならしんにょうで+4(5画→9画)です。

部首見た目の画数元の字元の画数差
氵(さんずい)3水4+1
忄(りっしんべん)3心4+1
扌(てへん)3手4+1
犭(けものへん)3犬4+1
王(おうへん)4玉5+1
礻(しめすへん)4示5+1
衤(ころもへん)5衣6+1
月(にくづき)4肉6+2
艹(くさかんむり)3艸6+3
辶(しんにょう)3辵7+4
阝(こざとへん・左)3阜8+5
阝(おおざと・右)3邑7+4
同じ「阝」で数が違います
左側にある「阝」(こざとへん)は阜で8画、 右側にある「阝」(おおざと)は邑で7画。
見た目は同じ形なのに、位置で元の字が違うのです。 「陽」は左なので+5、「郎」は右なので+4。手で数えるときの落とし穴です。

根拠は何か

熊崎式がこの数え方を採る理由は、 「字が持つ本来の意味と力を数に反映させる」という考え方です。

「海」の「氵」は、水そのものの意味を担っている。 だから省略された3画ではなく、水としての4画で数えるべきだ ── という理屈です。

字の意味を重んじる、熊崎式らしい考え方です。 一方で、見たままの字形で数える流派は、実際に書く形こそがその人の名前だと考えます。どちらも一つの見方で、ここで流派が分かれます。

主な流派

表の読み方:「字体」はどの形の字で数えるか、「部首」は部首を見たままの画数で数えるか、元の字の画数で数えるかです。 「三才」は天格・人格・地格の三つをまとめた呼び名で、それを五行(木・火・土・金・水の五つの分類。1-2 五行)に置き換えて相性を見ます。

流派字体部首特徴
熊崎式旧字体(康熙字典の字形)元の字で数える熊崎健翁が昭和初期に発表。五格+八十一数理。日本で広く使われる形の土台
熊崎式の流れをくむ諸派流派による流派による五格+八十一数理は同じだが、霊数の有無や外格の出し方などが少しずつ違う(9-2)
新字体派新字体見たままいま書いている字で数える。分かりやすい
陰陽五行系流派による流派による画数に加えて、字の五行や音の五行を重く見る
台湾・中国の三才五格繁体字(康熙字典の画数)元の字で数える熊崎式が1930年代に台湾へ伝わって広まったとされる。天格・人格・地格を五行に変換し、三才の配置を重く見る
名前のしるべの「熊崎式」は、部首だけ元の字で数える方式
上の表のとおり、本来の熊崎式は旧字体を基準に説明されます。 名前のしるべの「熊崎式」のボタン(「部首だけ元の字で」と添えてあります)は、字体を新字体のまま、部首だけを元の字の画数で数える、手軽にした形です。この教科書では、本来の熊崎式と区別するために「部首だけ元の字で数える方式」と呼びます。 旧字体の字(「邊」など)を入力すれば、その字形に部首の数え方を重ねて数えます。 漢数字も、意味の数ではなく実際の画数(四=5画など)で数えます。ここも、漢数字を意味の数で数えるとされる熊崎式本来の決まり(9-4)とは違う点です。

数が割れるとどうなるか

実例で見てみます。「渡辺健太」という名前で考えます。

数え方渡辺健太人格(辺+健)
新字体・見たまま(名前のしるべ「新字体」)12511416
旧字体(邊)・見たまま(名前のしるべ「旧字体」)121911430
新字体・部首だけ元の字で(辶=+4)(名前のしるべ「熊崎式」)13911420
旧字体(邊)・部首も元の字で(名前のしるべで「渡邊」と入力して「熊崎式」)132211433

人格(性格の芯)が16・30・20・33と、四通りに分かれます。 名前のしるべの判定と見出しで引けば、16は大吉「引き立てを受けて上に立つ数」、30は吉凶混合「一か八かで浮き沈みする数」、 20は大凶「決め時を逃しやすい数」、33は大吉「天まで昇る隆盛の数」。 まったく別の読みになります。

数え方を決めてから読む
同じ名前でいくつもの答えが出るので、どれか一つを選ぶには、流派の決まりに従うことになります。
この教科書が改名を勧めないのは、このためです(9-1)。 「画数が悪いから改名を」と言われたら、まず「どの数え方で出した数ですか」と訊いてみてください。

数え方で割れたときの読み方

いちばん使いやすいのは、三通りで共通して出る格を軸に読むことです。

字体や部首の数え方を変えても変わらない格は、 どの流派で見ても同じ読みになります。すべての格が変わる名前なら、無理に共通点を作らず、三通りの読みを並べて眺めます。

たとえば上の「渡辺健太」なら、名だけで決まる地格(若い頃・内面)は、四通りとも 健11+太4=15 で変わりません (81数理では大大吉「人望と長寿に恵まれる数」。9-3)。 この名前は、地格の大大吉を軸に、人の面倒を見て人望を集める持ち味から読み始めます。16・30・20・33と割れる人格は、どれか一つに決めつけず、「数え方しだいで変わる所」として軽く添えます。

自分の名前でも、名前のしるべで三通りを切り替え、判定が変わらない格を探してみてください。そこが、流派が違っても揺らがない、あなたの名前の読みどころです。

三通りの数え方を見比べる

名前のしるべでは、新字体・旧字体・熊崎式(部首だけ元の字で)の三つを、結果を見ながら切り替えられます。どこで数が変わるのか、どの格が流派によって割れるのかを、その場で確かめられます。無料で、登録は要りません。

名前のしるべ をひらく