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第2部 四柱推命 / 2-13

空亡

「天中殺」「大殺界」という名前で聞いたことがあるかもしれません。どちらも、四柱推命の空亡(くうぼう)をもとにした呼び名です。出どころは、十種類の十干を十二種類の十二支に順に配ったときに余る二つです。自分の空亡は、生まれた日の干支が分かれば、表を一回引くだけで出せます。

この記事で分かること
  • 空亡(天中殺)が、暦の数え方で出る「余り」から生まれたものだということ
  • 自分の空亡にあたる二つの十二支を、生まれた日から調べる方法
  • 命式のどこに空亡があるかの読み方と、「必ず悪いことが起きる」とは読まない理由

暦の神が案内します。この章では、自分の空亡にあたる二つの十二支を出し、それが命式のどこにあるか、次にいつ巡ってくるかを見ます。名前は怖そうですが、中身は暦の数え方の「余り」です。

この章で使うのは、自分の日柱(生まれた日の二文字。2-3)と、1-5 六十干支の並び順だけです。

どこから出てくるのか

1-5で触れたとおりです。 十個の干を十二個の支に順に配ると、干が先に尽きて、支が二つ余ります。

甲子から数えると、甲子・乙丑・丙寅…癸酉で十個。ここで干が一周してしまい、 戌と亥には干が付きません。この二つが、その旬の空亡です。

六十干支は十個ずつ六つの旬(じゅん。十個ずつ区切ったまとまり)に分かれるので、空亡も六組あります。

表の読み方:左の列から、自分の日柱が入る範囲を探します。 範囲の途中の干支(甲子〜癸酉なら乙丑・丙寅……)は、1-5の表で全部見られます。右の二つが、その人の空亡です。

旬(日柱がこの範囲)この人の空亡
甲子 〜 癸酉戌・亥
甲戌 〜 癸未申・酉
甲申 〜 癸巳午・未
甲午 〜 癸卯辰・巳
甲辰 〜 癸丑寅・卯
甲寅 〜 癸亥子・丑
自分の空亡の調べ方
日柱を見て、それがどの旬に入るかを表から探します。 日柱が甲寅なら、表のいちばん下の行(甲寅〜癸亥)に入るので、空亡は子・丑です。たとえば1984年5月20日生まれの人(日柱 甲寅)がこれにあたり、次に巡ってくる空亡の年は2032年(子年)と2033年(丑年)です。
流派によっては年柱からも出しますが、まずは日柱で構いません。

意味 ── 「力が乗らない」

干が付いていないということは、天の気が届いていない状態です。 古典ではそこから「空回りする」「実らない」と読みました。

大事なのは、災いが降ってくるという意味ではないということです。 そこにあるものに力が乗りにくい、というだけです。 たとえるなら、道具はそろっているのに、動かす電源が弱い状態。道具が壊れているわけではありません。

命式のどこにあるか

表の読み方:自分の空亡の二つの十二支が、命式の四つの柱の下の段(地支)にあるかを見ます。あれば、その柱の行を読みます。どの柱にも無ければ、この表は当てはまりません。

空亡の位置読み
年柱生家や先祖との縁が薄めになりやすい。早く家を離れる、あるいは家業を継がない形
月柱親や社会的立場との縁が薄め。組織より個人で動く形になりやすい
日柱(日支)配偶者や近い人との距離が独特になりやすい。近すぎず遠すぎずが合う
時柱子どもや晩年、後継との縁が薄め。自由な晩年になりやすい

「縁が薄い」は「不幸」ではありません。 そこに執着しないほうがうまくいく、という読み方をします。 年柱空亡なら、家を継がずに外へ出て自分の道をつくる形、と読むのが典型です。

先ほどの1984年5月20日生まれの人(2-15の実例の人)は、日柱が甲寅なので空亡は子・丑。年柱の下の段が子なので「年柱空亡」にあたります。 表の一行目のとおり、生家や家業との縁は薄めで、外へ出て自分で道をつくる形、と読みます。

天中殺・大殺界との関係

空亡は古典から続く用語ですが、天中殺は1970年代、 大殺界は1980年代に日本で広まった呼び名です。 どちらも空亡を土台にしていますが、意味づけが大きく強化されています。

古典の空亡力が乗りにくい。実りにくい。補助的な要素で、これだけで吉凶を決めない
天中殺・大殺界厄年のように「何をしてもうまくいかない期間」として扱われる。中心的な要素

この教科書は古典の立場を取ります。 「空亡の年だから結婚してはいけない」といった読み方はしません。 空亡の年は、新しく大きく広げるより、手元のものを整え直すのに向く年と読みます。

空亡は、誰にでも巡ってきます
空亡は六十日に十日、十二か月に二か月、十二年に二年、必ず巡ってきます。 暦の六分の一が空亡という計算になります。 この教科書は、その全部を凶とは読みません。
「力を新しく起こすより、いまあるものを整える時期」と読みます。
流派によるちがい ・どこから出すか 日柱から出すのが主流ですが、年柱からも出す流派があります。
・重みづけ 子平派では補助的な要素、算命学・天中殺系では中心的な要素です。
・解け方 空亡の十二支が、命式のほかの十二支と冲(ちゅう。正面からぶつかる関係)や合(ごう。結びつく関係。2-12)になっていると、空亡が解ける(作用しなくなる)とする流派があります。
まったく別の占術かと思うほど扱いが違うので、 どの流派の話をしているのかを確認してから読むことを勧めます。
自分の命式で確かめる

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