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第2部 四柱推命 / 2-14

大運と年運

生まれたときの命式(生年月日から作る八文字の表)は一生変わりませんが、そこに巡ってくる運は時期によって変わります。十年ごとに切り替わるのが大運、一年ごとが年運です。自分がいま、人生のどんな時期にいるかを読む方法です。自分の大運は、萬象暦占いの人生占い「人生の転機」ですぐ見られます。このページは、その表の読み方と、手で出す方法です。

この記事で分かること
  • 十年ごとの運の区切り(大運)が何歳から始まり、どう並ぶかを、生年月日から自分で出す手順
  • その十年・その一年が追い風か向かい風か、何がテーマになる時期かの読み方
  • 萬象暦占いの「人生の転機」で、何がどう表示されているか

暦の神が案内します。命式が「生まれ持った地図」なら、大運と年運は「いま、その地図のどこを歩いているか」です。自分の年齢の欄を探しながら読んでください。

この章では、命式の年柱と月柱(2-2)、節入り(季節の区切りの日。1-6)、通変星(2-6)、用神(その命式の釣り合いを整える五行。2-10)を使います。

大運とは

大運(たいうん)は、十年ごとに切り替わる運の区切りです。 月柱を起点として、干支を一つずつ進めた(または戻した)ものが並びます。

命式が「その人の設計図」だとすれば、大運はその設計図が置かれる環境です。 同じ命式でも、巡ってくる大運によって表れ方が変わります。

順行か逆行かを決める

まず、大運が未来へ進む(順行)か 過去へ戻る(逆行)かを決めます。 年干(生まれ年の上の文字)の陰陽と性別の組み合わせで決まります。

年干男性女性
陽(甲丙戊庚壬)順行逆行
陰(乙丁己辛癸)逆行順行

覚え方は「陽男陰女は順行、陰男陽女は逆行」です。

立運 ── いつから始まるか

大運が始まる年齢を立運(りつうん)といいます。 生まれた日から、節入り日までの日数を数えて求めます。

  1. 数える方向を決める順行なら次の節入りまで、逆行なら前の節入りまでを数えます。
  2. 日数を3で割る商が立運の歳です。3日で1年という換算です。
  3. 余りは月に直す余り1日で約4か月。
やってみる
1984年5月20日生まれ、男性。年干は甲(陽)なので陽男 → 順行。
・次の節入りは芒種(ぼうしゅ。6月初めの節入り。この年は6月5日)。5月20日から数えて16日。
・16 ÷ 3 = 5 余り 1。
・立運は5歳4か月(余り1日 × 4か月 = 4か月)。
つまり5歳4か月から最初の大運に入り、以後10年ごとに切り替わります。

大運の並べ方

月柱を起点に、順行なら次の干支へ、逆行なら前の干支へ進めます。

先の例(月柱=己巳、順行)なら、こう並びます。

大運期間干支
一運5歳4か月 〜 15歳4か月庚午
二運15歳4か月 〜 25歳4か月辛未
三運25歳4か月 〜 35歳4か月壬申
四運35歳4か月 〜 45歳4か月癸酉
五運45歳4か月 〜 55歳4か月甲戌
六運55歳4か月 〜 65歳4か月乙亥

萬象暦の画面では、立運の5.3歳を四捨五入して、「5〜14歳」「15〜24歳」のように満年齢で区切って表示します。上の表と数か月ずれるのは、そのためです。

年運(流年)

年運(ねんうん)は、その年の干支です。 流年(りゅうねん)ともいいます。2026年なら丙午です。

これも立春から切り替わります。立春(2月4日ごろ)より前に「今年の運勢」を見るときは、 まだ前年の運だということに注意してください。

どう読むか ── 用神が巡ってくるか

読み方は単純です。用神にあたる五行が巡ってくれば追い風、忌神が巡れば向かい風。 用神はその命式の釣り合いを整える五行、忌神は釣り合いをさらに崩す側の五行です(2-10)。

先の例を10時30分生まれとして命式を立てると(2-15で実際に立てます)、日干は甲でやや身弱(自分を支える要素が少し少ない形)、用神は水(印)と木(比劫)です。並びを見ると、

この人は若いうちは苦労するが、二十代半ばから伸びるという読みになります。 四柱推命が「晩年運」「初年運」といった言い方をするのは、この大運の並びを見ているからです。

もう一つの見方 ── 十神で時期のテーマを読む

用神で見るのが「追い風か向かい風か」なら、もう一つ、その時期に何がテーマになるかを見る方法があります。 大運・年運の天干が、日干から見て何の通変星(十神)にあたるかを見ます。 出し方は命式の通変星と同じで(2-6)、意味も通変星の性質(2-7)を、そのまま十年・一年に当てはめたものです。

表の読み方:大運・年運の天干(上の文字)が、日干から見て何の星にあたるかを出し、その星がある行の右の列を読みます。

巡ってくる星その時期のテーマ
比劫(比肩・劫財)自分の足で立つ時期。独立や、自分のやり方を通すことがテーマになる。劫財は仲間やライバルとの競り合いが濃くなり、人とお金の出入りも増える
食傷(食神・傷官)楽しみや才能が表に出る時期。好きなこと・得意なことが暮らしや仕事の中心に来る。傷官は技術や表現で抜きん出る一方、目上や決まりとぶつかりやすい
財(偏財・正財)お金と暮らしが動く時期。偏財は人に会う・商談・移動が増え、入るお金も出るお金も大きい。正財はこつこつ稼いで、収入や家計の土台を固める
官殺(偏官・正官)責任と立場の時期。偏官は重い責任や急な変化を受けて立つ試練、正官は役割や肩書き、社会的な評価がつきやすい
印(偏印・印綬)学びと支えの時期。偏印は学び直しや方向転換に心が向き、印綬は資格や知識が実って、目上の支えを受けやすい

先の例(日干は甲)なら、一運 庚午は偏官、二運 辛未は正官、三運 壬申は偏印、四運 癸酉は印綬、五運 甲戌は比肩、六運 乙亥は劫財の十年です。 三運(偏印)・四運(印綬)は学びと支えがテーマで、しかも用神の水が巡る追い風の二十年。 一運(偏官)・二運(正官)は責任と立場がテーマになる二十年ですが、用神は巡らず、力を出しにくい時期と重なります。 年運も同じで、2026年(丙午)は、日干が甲の人には食神の年。好きなことや楽しみが、次の実りにつながりやすい一年と読みます。

二つの見方は別の軸です。十神は「何が起こりやすいか」、用神は「それが追い風になるか」を表します。 同じ偏官の十年でも、用神にあたれば試練を越えて伸びる十年、あたらなければ重さを感じやすい十年になります。 十神だけで吉凶を決めない、用神だけでテーマを決めない、と覚えてください。

大運と年運、どちらが強いか
大運のほうが強いと考えます。大運は十年の土台、年運はその上の一年の色付けです。
大運が追い風なら、年運が向かい風でも大崩れしません。 逆に大運が向かい風のときは、年運が良くても伸びは限定的です。
「その年だけを見て一喜一憂しない」のが、四柱推命の見方です。

月運・日運

さらに細かく、月の干支(月運)、日の干支(日運)も見られます。 ただし細かくするほど作用は小さくなります。

人生の流れを読むなら、大運と年運までで十分です。 日運は作用が小さいので、一日の出来事を決めつける材料にはしません。 使うなら、その日の干が日干から見て何の星にあたるかを、その日の過ごし方の目安にする程度です。

萬象暦占いの「今日の運勢」も、この使い方です。今日の干支が日干から見て何の通変星にあたるかを、四柱推命からの一票(その日の過ごし方)として、ほかの占術の票と合わせて読んでいます。 大運・年運のような、時期の土台を決めるものとしては扱っていません。

流派によるちがい ・立運の計算 3日=1年は共通ですが、余りの扱い(切り捨て・四捨五入・月に直す)が分かれます。
・大運の干と支の重み 前半5年は干、後半5年は支が効くとする流派と、10年を通して干支一体で見る流派があります。
・切り替わりの時期 立運の年齢ちょうどとする流派と、前後1〜2年かけて移行するとする流派があります。
この教科書は干支一体・立運の年齢で切り替わるという、もっとも単純な扱いを採ります。
萬象暦占いでの出し方(くわしく) ・順行・逆行 上の表のとおり年干の陰陽と性別で決めます。性別を「回答しない」にしたときは、年干の陰陽だけで仮に決め(表の男性の欄と同じ向き)、画面にその旨を出します。
・立運 生まれた日と節入りの日(順行なら次、逆行なら前)のあいだの日数を3で割った年数を、小数第一位まで出します(先の例なら16÷3で5.3歳)。大運の表の年齢は、これを四捨五入した満年齢の区切り(5〜14歳、15〜24歳……)で、「いま」の印も満年齢で付けます。切り替わりの年は、月に直した計算と数か月ずれることがあります。
・追い風の印 大運・年運の天干の五行が、その命式の用神に入るときに付けます。地支は印の判定に使わず、向かい風の印も付けません。用神は強弱の判定で決まるため、出生時刻を入れるかどうかで変わることがあります(先の例を時刻なしで入れると、身強でも身弱でもない中庸と判定され、追い風の十年も変わります)。
・十神の読み 大運は八つの十年、年運は立春で切り替わる年で今年から三年を出し、それぞれ十神(通変星)のテーマを文章にしています。年運には、空亡(くうぼう。十二年に二年巡る、力が乗りにくいとされる年。2-13)の年や、生まれた日の十二支と冲(ちゅう。正面からぶつかる関係。2-12)になる年の注意書きも添えます。
自分の命式で確かめる

萬象暦占いの「人生占い」では、「人生の転機」の章に大運の並び・いまいる十年・今年から三年の年運が、十神のテーマと追い風の印つきで出ます。「占術ごとに占う」の四柱推命でも同じものが見られます。手で立てたものと突き合わせてください。無料で、登録は要りません。

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