萬象暦 占いシリーズ > 占い入門 > 十二直と二十八宿
第10部 こよみ / 10-2
六曜が広まる前、暦の主役はこちらでした。十二直は江戸時代の暦でいちばん目立つ位置に刷られており、人々はこれを見て日を選んでいました。
暦の神が案内します。暦は占いの土台であり、同時に占いそのものでもあります。毎日目にしているものの由来を見ていきましょう。
ちゅうではなくじゅうにちょくと読みます。 「直」は「あたる」の意味で、北斗七星の柄がどちらを指すかから来ています。
日の十二支と、その月の節気から決まります。 六曜よりはるかに古く、日本では奈良時代の具注暦にすでに見られます。
| 直 | 読み | 意味と吉凶 |
|---|---|---|
| 建 | たつ | 万物を建て生じる大吉日。ただし動土・蔵開きは凶 |
| 除 | のぞく | 障害を取り除く日。井戸掘り・種まきに吉、婚礼は凶 |
| 満 | みつ | 万物が満ち足りる日。祝いごと・移転に吉 |
| 平 | たいら | 物事が平らかになる日。旅行・道路修理に吉、穴掘りは凶 |
| 定 | さだん | 善悪が定まる日。開店・移転・種まきに吉、訴訟は凶 |
| 執 | とる | 執り行う日。祭祀・造作・種まきに吉、財産の出入りは凶 |
| 破 | やぶる | 物事を突破する日。訴訟・出陣に吉、祝いごとは凶 |
| 危 | あやぶ | 危険な日。何ごとも控えめに。ただし酒造りは吉 |
| 成 | なる | 物事が成就する日。開店・種まき・建築に吉、訴訟は凶 |
| 納 | おさん | 物を納める日。収穫・買い物に吉、婚礼は凶 |
| 開 | ひらく | 開き通じる日。建築・移転・婚礼に吉、葬儀は凶 |
| 閉 | とづ | 閉じ込める日。金銭出納・墓を建てるに吉、開店は凶 |
第5部で扱った宿曜の二十七宿とは別のものです。 こちらは牛宿を含む二十八で、並びの起点も角宿から始まります。
同じ「二十八宿」という言葉でも、 使い方がまったく違います。混同しないでください。
暦注の二十八宿は、日ごとに一つずつ送るだけの単純な仕組みです。 「婁宿は嫁取りに吉」「鬼宿は婚礼以外の万事に大吉」といった対応が決まっています。
十二直も二十八宿も、用途別に細かすぎました。 「今日は建築に吉、訴訟に凶、婚礼に平」では、覚えられません。
六曜は六種類しかなく、しかも全部まとめて吉凶を言う。 分かりやすさで勝ったのです。
これは占い全般に言えることで、 精密なものより単純なもののほうが広まります。 第12部で見た血液型占いや動物占いが広まった理由と、まったく同じ構図です。
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