萬象暦 占いシリーズ > 占い入門 > 身近なものを使う
第13部 占いの道具 / 13-4
特別な道具は要りません。カップの底、貝殻、溶かした蝋。日常のなかにあるもので占う方法は、世界中にあります。しかも、いまも現役です。
カップの底に残ったコーヒーの粉の模様を読みます。トルコ・ギリシャ・中東で、いまも日常的に行われています。
コーヒーの澱と同じ発想で、こちらはイギリスのもの。茶漉しを使わずに淹れ、カップに残った葉の形を読みます。
西アフリカのヨルバ人に伝わる占いです。子安貝を投げ、開いた面と閉じた面の数で読みます。
溶かした蝋を水に落とし、固まった形を読みます。ドイツ・北欧・スラブ圏で、大晦日の風習として続いています。
四つとも、やっていることは同じです。 人が意図して作れない形を作り、それを何かに見立てる。
雲が動物に見えたり、天井のしみが顔に見えたりするのと同じ働きです。 人の脳は、意味のない模様から意味を見つけ出すようにできています (パレイドリアといいます)。
ただし、それが分かったからといって、この占いが無意味になるわけではありません。 形は口実で、本当に起きているのは「その人が何を見たか」だからです。 同じ模様を見ても、旅を考えている人には道が見え、 人を待っている人には鳥が見えます。何が見えたかが、その人の答えです。